ソミュール液のとりむねフライ

日々のごはん

今日の話題は、とりむね肉をいかに美味しくいただくか、です。知っている人にとっては、「あーあれね」という話でしょうが、我が家では、味覚過敏な娘に合格をもらえた大変ありがたいレシピです。

とりむね肉を買ってきました。100g¥68で、内容量333g、税込244円。他の肉類から比べると、むね肉は 圧倒的に安い ですね。考察は最後にして、まずは調理しましょう。

とり皮をはずします。(皮の使いみちは、またいつか)

我が家は少食の母(私)と育ち盛りの娘の2人暮らしで、333gの肉を一回の食事では食べきることができません。むね肉を薄くそぐようにカットして、フライにする用を切り分けた残りは、細かくカットして冷凍。後日使用します。(これで1食分の雑炊にしたり、朝のたんぱく源に。)

冷凍焼けしないように、ラップに包んだあとでさらにアルミホイルで包みます。

これで2週間くらいは美味しくいただけます。冷凍してすぐに食べるならアルミホイルで包むことはありません。

とりむね肉のフライ料理に戻ります。スライスした肉をボウルにいれます。

・水 100cc

・さとう 小さじ1

・塩   小さじ1

これををボウルに入れて15分ほど漬け込みます。長時間つける方もおられるようです。何が正解なのかは不明。もし長時間つけるなら冷蔵庫にいれたほうがよいですね。

水切りしたあと、キッチンペーパーにのせます。

両面をキッチンペーパーではさんでしっかり水分を取ります。

あとは、小麦粉をつけて、卵にひたし、パン粉をつける。ここで使用しているのは、牛乳パックを開いたものと、肉類のトレーです。10年ほど前に95歳くらいの方から教えてもらいました。牛乳パックを開けばまな板になること、肉や魚などちょっとした作業にも便利なこと、食品トレーもバットの変わりになると。よいお知恵をいただき、不要な買い物をせず済んでおります。トレーは最後はリサイクルにまわします。

あとは、シンプルにこれをフライにする、以上!

少人数家庭でフライをつくるとき、以前、「卵の節約」の話題の時に書きましたが、こだまちゃん卵(ちいさめ卵)でもやはりこれだけの卵液が余ってしまいます。この残りを卵スープなどに使えれば良いのですがパン粉が混じっていたりするので、あらかじめ少しよけておき、ちょうど使い切る感じで卵液を使う、というのをいつもやりたいと思うのですが、オロカモノなのでよくこれを忘れてしまい、いつもパン粉をつけ終わってから思い出します。パン粉も無駄に使いすぎないように気をつけています。今日はうまくいきました。

参考:卵パック争奪戦から学んだこと
https://tamago-don.com/%e5%8d%b5%e3%83%91%e3%83%83%e3%82%af%e4%ba%89%e5%a5%aa%e6%88%a6%e3%81%8b%e3%82%89%e5%ad%a6%e3%82%93%e3%81%a0%e3%81%93%e3%81%a8/

あまり麗しくありませんが、我が家の揚げ物用鍋です。170度で3~4分ほど揚げたらできあがり。

 育ち盛りの娘が3枚、私が2枚。こちらのお皿は、揚げ物をそのまま乗せて食卓に出せるというお皿です。調理器具と皿がひとつになっているので洗い物を減らすことができ、とても気に入っています。

これまでフライを作るというと、とりもも肉の唐揚げが多かったのですが、このソミュール液の存在を知ってからはむね肉を買う機会が増えました。

ソミュール液は、塩が肉の中に水分を残し、さとうが肉の縮みを抑制してくれる効果があり ます。この分量についても作り方についてはネット上で無数に紹介されているので私が今更こまかくどうこう、ということでもないのですが、100、さとう・塩 小さじ1、が覚えやすくてよいです。もしくは、さとうが気持ち少なめでも良いのかなと思います。肉の量が増えたら等倍に増やすだけ。このソミュール液の漬け込みをして作ったフライを娘がとても気に入り、2週間に一度くらいの頻度でリクエストされ、我が家の定番メニューに殿堂入りしました。塩とさとうの味も微妙に残っているのか、うまみも感じられてソースをかける必要がなく、もも肉と違ってさっぱり柔らかいので軽く美味しくいただけます。めでたしめでたし…

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 …と終わりたいところですが、ここで素朴な疑問。スーパーでは「とりむね肉」と「ササミ」は分けて売られていますが、ササミだってむね肉では? と以前から気になっていました。この機会にこの点も確認しておきました。

  • むね肉はもちろん、むねにある。
  • むね肉の中にササミがある。
  • ササミはニワトリ1羽から2本しかとれない。→当然、むね肉より高くなる。
  • ササミには筋がある。とりづらい。
  • 形が笹の葉みたいだから、笹身、だそうだ。
  • 牛肉に例えると、ヒレみたいなものがササミに相当するらしい。「ササミは、むね肉の中でもちょっと上等なむね肉でっせ」
  • 成分もカロリーも大差ない(皮つきかどうかで差がでるだけ。だって同じ、むね肉だもの …ということで自分としての結論は、もう、今後一切、むね肉でいいのでは? となりました。

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 せっかくなので、とり肉のたんぱく質の量 も調べておきます。

むね肉はむね、もも肉は、当然もののあたり。断然もも肉のほうが美味しくて高くてみんながよく買っている人気者。からあげだってもも肉です。

文部科学省 食品成分データベースを見てみましょう。ここでは様々な食品の成分を確認することができます。

食品成分データベース
食品成分データベースは、食品成分に関するデータをインターネットを通じて提供しているものです。

フリーワード検索の欄に「鶏」といれて「検索」を押してみましょう。すると「□全て」のところの「□」にレ点がついているので、ここを一旦外し、自分が調べたいものだけを選んでレ点をいれ、「結果を表示」のところを押すと、成分詳細をみることができます。
 「とりむね/皮なし/なま」

「とりもも/皮なし/なま」

のたんぱく質の量を比べてみたいと思います。

とりむね/皮なし/なま」 エネルギー113 kal、たんぱく質 24.4 g

とりもも/皮なし/なま」 エネルギー128 kal、たんぱく質 22.0 g

…ということで、むね肉のたんぱく質のほうが高い

一番知りたかった、とりむね肉のフライについてですが、この文部科学省のサイトのよると、

とりむね/皮なし/唐揚げ」  ———–(記載なし)

とりもも/皮なし/唐揚げ」 エネルギー249 kal、たんぱく質 25.4

とりむね肉ともも肉の唐揚げの数値を知りたかったのですが、なぜか「とりむね/皮なし/唐揚げ」の項目だけがそもそも無い。とりむね肉で唐揚げをしよう、という考え方自体が間違っていると思われたのか、そんなやついないだろうと思われたのか、あるいはダイエットしたい人がむね肉を選んでおきながら唐揚げにするなんてまずいないでしょ、という思考から除外されたのか分かりませんが、欄そのものが存在しません。むね肉をフライにしようなどと、私が間違っていたのか…(笑)。

ちなみに、フライにせずに焼いた場合

とりむね/皮なし/焼き」 エネルギー177 kal、たんぱく質 38.8

 「とりもも/皮なし/焼き」 エネルギー145 kal、たんぱく質 25.5

…と、ずいぶん差がでるのが不思議です。きっとフライにしてもこれと同じくらいの差なのかも、と想像をふくらませてこの比較は終わっておきます。まあほぼ、「焼き」と「揚げ」の違いは衣や油の差だろうと思いますしね。

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 あともうひとつ、とりむね肉は、他の肉類に比べてとても安価です。そもそも、なぜとりむね肉は安いのか、についてこの機会に少しだけ理解を深めておきます。

  • 人気がない → とりもも肉のほうが人気があるから高くなっている 需要と供給のバランスで価格が決まるので、人気がないほうが当然価格が安くなりますが、これは今後とりもも肉よりもとりむね肉のほうが人気がでたら逆転することもあるとも言えますね。まあ、当分ないでしょう。ところが、海外ではもも肉よりもむね肉のほうが人気だそうです。ブラジル産のもも肉が日本にたくさん入ってくるのはむね肉のほうが需要が高いことも一員だとか。
  • 鶏の部位の中で、むねが大きい(生産量が多い)→ 供給過多
    たくさんとれるから安いというのは、アジやサバと同じかもしれません。私はサバがもし希少なものだったらもっと地位が高く美味しい魚だと言われていたのではないかと個人的には思っています。むね肉も調理によってはとても美味しいと今回実感しました。
  • 牛や豚と比べて 飼育日数が短い。鶏肉は最短47日で出荷する一方、牛は900日。肥料も手間もとてもかかるのに比べると鶏自体が安くなる。

…ということで、むね肉の安さにそれなりの納得がいきました。これは全くの偏見ですが、どうも値段が安いと味まで安いような気がしてしまいますが、むしろむね肉が安価なうちに、高タンパク低カロリーなとりむね肉の恩恵にあずかりたい ものです。調べでいくときりがないのでこのあたりで一旦終わりにしますが、とりあえずソミュール液のフライはレパートリーに入れつつ、今後は、むね肉を焼いた場合はどうなのかな、魚に応用するとどうなのかなど、美味しい食べ方をさらに研究していきたいなと思います。まだやったことがない、という方がおられましたら、ぜひ一度やってみてください。

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