UnsplashのOlga Kudriavtsevaが撮影した写真
ブログスタートから、5つ目。いまだ、色々わかってないことだらけです。1話ごとのサムネイル画像の変え方が分からない、カテゴリーの並び順が変えられない、スマホから確認すると何やらエラー表示がでる、その消し方がわからない、解説動画をみる時間的余裕がない…うーん、スミマセン、すぐに改良できませんが発信だけは続けます。そのうちゆっくり外観が整っていくでしょう…。
さて、今日は私が、「卵パック争奪戦」に参入するようになったお話をします。
卵の高騰については、ウクライナ情勢の影響でエサ代が高騰したとか、鳥インフルエンザの流行で国内のニワトリが1割減って卵が品薄になったなど、色々と言われています。長い間ほとんど価格変化が感じられなかった卵が、このところびっくりするほど急速に値上がりして、卵売り場で伸ばした手が一瞬止まるほどです。
我が家も以前は毎日のように、目玉焼き、卵焼き、スクランブルエッグ、夕飯には親子丼やらフライの衣にと何も考えずに卵を使っていましたが、最近は買い控えることはもちろん、食べる頻度を控えなければいけないような気分にまでなってきました。「高いなあ」とぼんやりモヤモヤするだけでは気持ちが前に進まないので、「実際のところはどうなんだろう」と、一度卵について自分なりに考えてみることにしました。
我が家から2kmの生活圏内にはスーパーがたくさんあります(移動手段:自転車)。最寄りのAスーパーで売られている卵1パック(10個入)は、税込み321円(2023年夏現在)、つまり1個 32.1円。1ランク上の赤卵とか、2ランク上のヨード卵のようなものはもちろん我が家の経済力では手が出ないので、1番たくさん仕入れられていて、1番多くの人が買っている卵を基準に考えます。
そもそも、我が家は卵に年間、いくら使っているのか…なんて考えたことはありませんでした。よし、ここで、仮に、毎日親子で1個ずつ食べているとして、計算してみよう。
毎日1個食べたら、1万円超えるんだ、ふむふむ。2人家族だから、年間 23,433円。なかなかの数字です。この数字を見て、もう少し安いところがないものか、と探すようになりました。そこで見つけたのが、Aスーパーよりも少し安いBスーパー。
ちょっと離れたところにありますが、自転車で行けばそれほどでもない距離です。こちらは1パック税込み 278円、1個 27.8円、年間 20,294円。だいぶ数字がかわってきましたね。こうなると、さらに安いところは他にないのか、と生活圏内でより安い卵を探すようになります。
ありました!ドラッグストアの卵です。ここで売っているのは「こだまちゃん」という、一般標準よりもやや小さめの卵(Sサイズ)です。卵焼きにしたり目玉焼きにすると微妙に小さくなっているような気がしなくもないですが、そろーっと出しても案外気づかないものです。2人暮らしでフライなんかを作るときには、Мサイズ卵1個を衣に使っても若干余ってしまいますから、むしろ小さめくらいで十分とも言える、よし、我が家の卵をこれからは「こだまちゃん」だ!
こだまちゃん1個 24.6円、年間 17,958円。 ここで一旦、3販売店の金額整理をしてみましょう。
わずか30~40円の卵1パックの値段差も、年間にすると結構な差。我が家は2人分ですが、これが3人、4人と家族が増えていくとさらに違いも大きいことでしょう。よく「10~20円安い遠いスーパーに行くのは時間の無駄」「そういう節約をしてはいけない」といった話を聞きますが、私は「30~40円 の差なら、ちょっと家から離れていても行く」という考えにこの数年で変化しました。もちろん、多忙な時に無理をしてまで行く必要はないと思いますが、時々食べるものではなく、毎日とか、頻繁に食卓に登場する食材なら 30~40円 の差というのは相当大きな差を生む ことを実感しました。
ところが。このドラッグストアの卵が安いということが、じわじわと知れ渡ってきたようです。以前はいつ行っても置いてあったこだまちゃんが、いつ行っても売り切れに。空振りを3回くり返してようやく、開店から2時間以内に行かないと手に入りづらくなっていると判ってきました。「みんな、気づいてしまったんだな」こだまちゃん、争奪戦が起きている!
店員さんに聞いたところ、仕入れ数を増やしたいが、今は卵自体の供給が減っているのでこれ以上は増やせないとのこと。そうだった、日本のニワトリが減ってるんだった! …そんなわけで、安価小さめ卵の争奪戦に私も加わることに。まあ、「争奪戦」なんていうと大げさですが、要するに冷蔵庫から卵が消えそうになったらドラッグストアに卵を午前中に買いに行く、という暮らしのミッションがひとつ増えたという感じです。しかし、そのうち開店から2時間以内でも売り切れている、という事態になれば開店と同時に買いに行く…なんてことに発展しているかもしれませんね(笑)。
以前の私は、卵の安売り日に卵を買いに行くという意味がよく分からない世界にいました。「数十円の差にそこまでやっきになる?」「私は欲しいときに買う」という感覚です。独身時代は余裕もあって、良質な飼料を食べてきたニワトリが産む良質な卵を金額を特に気にせず買っていました。でも今は、数十円にこだわり、ポイントにこだわり、セールにこだわって買い物をします。数十円の価値が、以前よりもずっと重みのあるものに変わったのです。選択の自由が多かった頃が恵まれていたと気づけたのは、その枠から一歩出たあと。ただ、どちらの感覚も分かるようになってよかったというのが、今の率直な気持ちです。それは、以前よりもっと細やかに色々なものを見て感じ、考えられるようになったからで、そしてそんな今を、感謝しながら楽しめているからです。
★ ★ ★
UnsplashのJames Wainscoatが撮影した写真
さて、話は少し変わって、卵について以前からぼんやりと思っていた素朴な疑問についてもこの機会に自分なりに調べてみました。ニュージーランドの羊は人口よりも多い、というのはよく聞きますが、日本のニワトリは日本の人口より多いのか、多いとしたらどのくらい多いんだろう~?、と。
農林水産省のサイトを見てみました。令和4年の統計では採卵鶏(卵を生むために存在しているニワトリ)の数は、1億3,729万1,000羽 だそうです。
日本の人口は今、何人ですか。 総務書統計局の令和5年の人口推計を見てみました。2023年6月の数値で、1億2452万人。
なるほど、ニワトリが1億3,729万1,000羽なので、1300万匹ほどニワトリのほうが多いんですね。ここ最近減っている中でこの数だということは、以前はもっと多かったってことですね。
ついでにニワトリは1年間に卵を何個産むのか、も調べてみたところ、だいたい1日1個と言われているけれども、そうは言っても産まない日もあり、およそ年間300個 くらいだそうです。
私一人が毎日1個食べる卵 = ニワトリ1羽が毎日生み続けてくれる卵、ではないんだという、ものすごく当たり前のことに今更気づきました。もし自分の家でニワトリを飼うなら、本来はニワトリを何羽飼う必要があるのか。
なるほど、我が家の1年分の卵をまかなうには、ニワトリ2匹半を飼う必要があるんだな。でもこの、「半」っていうのが中途半端だなあ。ここはすっきりと、人間ひとりにニワトリ1羽飼ってるつもりで考えてみるか。それなら、毎日じゃなくて、何日に1回、食べない日を作ればいいのか?ここでは、1人1年間に300個食べる場合で試算してみます。
それって……要するに親子2人分で考えると、
…でいいのでは。なんともわかりやすい決着。2人暮らしでは、一週間に1パック。
では、そのペースにすると、一年間に卵代をいくらかけることになるのかー?
なるほど、ドラックストアの卵を買って、なおかつ食べる頻度を減らすと、年間で5,000円ほどの節約になるわけだ。それならば、最寄りのAスーパーで買った卵を毎日食べるのと、ドラックストアで買った卵を時々食べない日を設けるのとの差は、どのくらいなんだろうか。
……なんということか。Aスーパーで買った卵を毎日1個食べる生活と、ちょっと安い卵をドラッグストアで買って、時々食べない日を作りつつ暮らすと、年間10,000円の差がでるんだな。いやあ、これは大きい。
ちょっと安いものを買う、というだけでなく、「ちょっとやすいものを買う」×「ちょっと頻度を減らす」という、節約のかけ算の効果は大きい、ということを知りました。これは、食べる頻度の高いものだったり、使用頻度の高いもの、毎日のように使うものなどについて共通の新しい知恵になるかもしれません。
★ ★ ★
-Rita-👩🍳 und 📷 mit ❤によるPixabayからの画像
しかし…です。ちょっと待てよ……食費の節約をするということは、摂取カロリーや摂取タンパク質を減らすことにつながらないか? という疑問が次にわいてきました。
実は私は食が細くてやせぎみ体質なので、ダイエットや節約よりはカロリー摂取を気にした方がいいタイプ。年間 1万円分の卵の摂取を減らすというのは、卵に相当するタンパク質をどこかで補ったほうがいいんじゃないか、と。
そもそも、成人ひとりが一日に摂取したほうがいいタンパク質 って何g なのか を知らない、考えたことがない。「美味しいものを食べていたらいい」としか考えてこなかったけど、娘の健康や体づくりのためにも、本来どのくらいのたんぱく質が一日に必要なんだろうと、調べてみました。
「ニッポンハムグループのたんぱく質の博覧会」にわかりやすくまとめてありました。
これによると、私の推奨量は50g、娘の推奨量は55g!! ああ、娘には私よりも多くのたんぱく質を取らせなければいけない という当たり前のことも今気づいた~!!
では、こだまちゃんの卵1個に含まれているたんぱく質は何gなんだろう。
こだまちゃんは1個 何g なのかを測ってみました。↑56g
1個ずつ計り、平均をだしてみたところ、およそ1個 54g。
一般的なスーパーの卵は 60g。卵1個のタンパク質は、60g で 7.38g(全卵)
※日本食品成分表2020年版を参照しました。
こだまちゃんは6.65g、普通の卵は7.38g。一日の理想の摂取量が50~55gだなんて、卵1個じゃあ、SサイズでもМサイズでも全然たりないじゃないではないか…と、そこだけ見ると不安になってきますが、肉や魚、チーズ、豆腐、納豆など、いろんな食べ物のトータルで理想的な数値に達すればいい。
ということで、参考までにいくつか調べてみました。
納豆1パック…タンパク質 6.6~8.3g →我が家では1人1パックが食べ切れないのでいつも親子で半分ずつ食べている。つまり、一人分は3.3~4.15g。
鶏ささみ…100gあたりタンパク質 23g →ささみ1本が何gでタンパク質がどのくらい入っているか今度計算してみよう。
豚ロース…100gあたりタンパク質 17~22g →私は案外、1回の食事で100gの肉を食べれない…(少食派)。
焼いた鮭の切り身(70gの場合)… 17~20g →豚肉も鮭も、メイン食材としてかなり優秀なんだな。
ウインナー…100gあたりタンパク質 17~22g →1本が何gでタンパク質がどのくらい入っているかを今度計算してみよう。
かにかまぼこ…1本1.82g、5本9.1g → 一気に5本食べられるとちょっとなあ…と今まで思っていたけれど案外タンパク質が多い食材なんだなと見る目が変わった。これからは、大いに食べてもらおう。
とうふ…100gあたりタンパク質 5~7g →なかなか100gの豆腐は食べられないのでこれについては一度じっくり考えてみよう。
パルメザンチーズ…20gあたりタンパク質 8.8g →思ったよりたくさん入っていることは判ったが、チーズはカロリーとのバランスも考えないといけないな。
理想的な娘の1日の摂取量55gを3回の食事で割ると、1回の食事で18.3333なので、18.4g(成人の私の場合は16.7g )。給食はバランス良く考えられているとして、朝18.4g、夜18.4g とれればよいと考えると、もう少し手軽にクリアできそうではある。朝、ウインナーや目玉焼き、かにかまぼこや納豆の朝ごはん、夜は豆腐の味噌汁や豚ロース、鮭やタラなどのメイン料理の組み合わせ。今回色々と調べてみるまで、タンパク質が人間の体の構成要素として、水の次に多い成分だと知ってびっくりしました。。。これまで無頓着に「好きなもの」「美味しいと思うもの」を食べてきたけど、タンパク質が血液や筋肉、骨や髪の毛などにもなると…知らなかった、いや、学生時代にきっと学んだはずだけど多分、自分のこととしてあまり考えていなかったなと思いました。最近読んでいた本で、90歳の方が毎日卵を3個食べて元気に生きていると書かれてあった内容も、今ならやっと理解できます。
★ ★ ★
最後にもうひとつ。
我が家のようなひとり親家庭だったり、病気や高齢、あるいはコロナ過の影響で収入が減った方など、経済的にストレスを抱えている家庭が 節約のために食べ物の量や質を減らそうとすると、一日に必要な栄養素が足りない ということがでてくるということも、今回いろいろと考えてみて、今まで以上に肌身に感じました。娘の小学校でも、朝ごはんを食べずに学校にくる子がいると耳にするし、日本の貧困家庭が増えているという話もニュースで聞くことが増えました。我が家だって、たまたま今は私が今は毎月仕事があるけれども、ちょっとした社会の変化で状況は一転するかもしれない。これからさらに色々なものが値上がりするかもしれない、もっと大変になっていくかもしれない、など考えると、やはりこれまでよりも財布のひもは固くなるし(最近はキャッシュレスが増えたのでこういう表現も変わっていきそうですね。そもそも、もう財布をひもでしばることすらない…笑)、気持ちの下がるような暗い未来に想像が引っ張られそうになることもあります。それでもとりあえず、今日は屋根があって、布団があって、ご飯が食べられて、親子で仲良く笑いあえていることは感謝だなと思います。これからも、自分から色々と調べたり、暮らしの知恵で解決できることがないかと試したりしながら、前向きに考えて行動していきたいなと思います。
これから考えていきたいこと
●単純に食費を減らすのではなく、無駄を減らし、家庭での食品ロス(廃棄)を減らし、栄養は減らさない!
●体に良い食べ物について、知識を増やしていく!