かいわれ大根&スプラウトを育ててみよう

ちいさな家庭菜園

どんなことでも、最初のはじまりは、ちいさなことがきっかけ、ということは多いもの。私の水耕栽培もそうでした。

私は毎朝サラダを食べるのが習慣で、冷蔵庫にはレタスやベビーリーフなど、生で食べられる野菜がいつも入っています。特にレタスは毎週半分または1個を買って1週間以内に食べるという生活を何年もやってきたので、葉物野菜を買わない週はありませんでした。ところが昨今の野菜の値上がりがすごいので、ある時レタスを取ろうとして伸ばした手が止まってしまいました。「ここまで上がるか…」と。

そこで、2023年の春ごろ初めて、「家で生野菜の水耕栽培ができないか」と考えるようになりました。それまで生野菜の値上がりが気になるようになってからは、セールの日に買う、ポイント数倍デーの日に買う、値下げコーナーに入っていたら買うといった感じで「買い方」の工夫で乗り切ってきた のですが、買うのではなく「育てる」という視点に初めて心が向いたのです。

そこでまず、どういう道具を使って育てたら良いかなどを色々調べ始めました。これまで家庭での水耕栽培はなんとなく、「カビが生えそう」「腐りそう」「嫌が臭いがしそう」「虫がわきそう」といったイメージがあり敬遠していました。

さて、そもそも自作することは価格的にどのくらいのメリットがあるのでしょうか。
かいわれ大根 業務スーパー 48円(2023年春)

かいわれ大根1パックは何粒の種からできているのでしょう。そんなこと今まで考えたこともありませんでした。

せっかくなので、きっちり調べてみることにしました。

切り離します。

10本ずつ分けながら、成長している芽の本数を数えていきます。

ざっくりですが、業務スーパーのかいわれ大根は237本くらいのようです。うまく生えないもの、数え間違いなどの可能性も含めてもう少し多くばらまかれているとすると、およそ、生産時に240~250個くらいの種で1パック分、となっていたのかもしれません。
237本 = 48円(税込)

芽はサラダにしたり、味噌汁に入れたりして美味しくいただきます。そばやうどんの時などに、細かく刻んでネギ代わりとしても代用します。

続いて、スプラウト 1パック¥108(2023年5月)

スプラウトはかいわれ大根よりも細いので、ちょっと数えるのは大変ですね…。とりあえず人生に一度きりだと思って、挑戦しておきます。

スプラウトを10本ずつ分けてみたのですが、軽く100本を超えてしまったので…

100本ずつの束が4つと、10本ずつが6つ…合計約460本でした。ああ、疲れた…何がしたかったのかよく分からなくなってきました(笑)。恐らく、460~480個くらいの種で1パック、といったところでしょうか。

さて、業務スーパーのかいわれ大根とライフのスプラウト(ブロッコリーの芽)の本数を数えたあとで、予想外のものを発見してしまいました。

広幅パッケージのかいわれ大根…。

いつの間にこんなダブル幅みたいなものが現れたんですか。こんなに大量に入っていながら、税込み63円?業務スーパーはこの半分のパッケージサイズで48円ですよ。これじゃあ、圧倒的にライフのかいわれ大根がお得なのでは?と思ってしまいますね。

何事も、自分の手で検証することが大事。

それでは数えてみましょう。なんとなく、正方形のパッケージより、幅が狭いような気がします。

あっという間に100本になってしまいました。最後まで数えた結果、本数は325本でした。

おや、業務スーパーと比べると…

パッケージが2倍のサイズのように見えるので、業務スーパーの2倍の500本くらい入っているかと思ったら、そうでもありませんでした。見た目にだまされてはいけませんね。

価格比較アプリで見てみましょう

比較しづらい小さな分量ですが、アプリによるとライフのほうが若干お買い得のようです。自分で計算してみると、分量としては業務スーパーのかいわれ大根の1.37倍がライフのかいわれ大根の量で、価格はライフが1.3125倍なので、なるほどライフのほうがほんの少しだけお得となるわけですね。

ただ、我が家のような家族の人員が少ない場合は量より価格なので、大量のかいわれ大根を買うより少量で低コストなもので十分なので、我が家としては88本すくない業務スーパーの48円のほうが単純に15円安いでのこれで十分、という選択になりますね。

それでは水耕栽培スタート。購入したのは、100円ショップで販売されているザルつきトレーです。こちらのブロッコリーの芽はホームセンターで購入しました。内容量は20mlという表示なので、容積ではなく後ほど重さを測ってみます。

ブロッコリーの芽 ¥319(税込)/1袋  (種1袋…思ったより高いですね。)

ザルの上にキッチンペーパーを折りたたんで入れます。

1袋の中の種は約15g(20ml)でした。

15gの種のうち、適当に種をまいたところ、だいたい1gくらいを使ったようです。この種の数、せっかくなので写真を撮ってプリントアウトして数えてみました(笑)。

どうやら、1gで496個ほどの種があるようです。スプラウト1パックの中にざっと460本の苗がありましたから、恐らくですが、市販品1パックの中で使われている種は約1gとみてよさそうです。つまり15gの種1袋は、スプラウト15パック分が入っていると考えることができるのではないかと結論付けました。これを無事に育てることができたら、スプラウトの値段の15分の1で作れるということに。

計算の結果、自分でスプラウトを育てるということは、1パックにつき、およそ購入と比較して毎回86円ほどお得 になるということですね。ほんとかな…ちょっと金額差が大きすぎる気がして信じられません(笑)。

続いてかいわれ大根です。こちらのかいわれ大根は、ホームセンターで購入したもの。
148円/1袋 20ml入

ここでもうひとつ対抗馬として、ダイソーのかいわれ大根があります。
110円/2袋 各15ml入

ダイソーではスプラウトの種は売っていなかった(我が家の近隣の店では…?)のですが、かいわれ大根の種は売っていました。せっかくなのでどちらがお買い得かを調べておきましょう。

ホームセンター 20ml入 148円 アメリカ
ダイソー 15ml入×2袋(合計30ml) 110円 イタリア

ついでに種を比較

見た目、ほとんど一緒ですね!

アプリで比較してみると、ダイソーのほうが同じ分量で比較すると112円お得、とでました。今後はダイソーで購入したいと思います。それではようやく本題、種を育ててみましょう。

スプラウトと同じ透明容器に、キッチンペーパーを湿らせてかいわれ大根の種をまきます。

3時間ほど放置すると、もう芽が出始めます。

もうこの際ですからね、数えました。123個です。あら…業務スーパーのかいわれ大根が1パック237本だったので、100個ほど足りませんね。でもなんだかギュウギュウに入れたくないので、これでいきたいと思います。

ダイソーのかいわれ大根15mlというのは、重さにすると10gでした。

この際ですから、数えてみました。1袋10g(55円)の種は何粒なのか!…で、結果、303粒でした。ざっくりですが、10g=約300粒 といったところでしょうかね。2袋販売なので600粒=20g=110円です。

ここで、業務スーパー 1パック48円(種237粒)とダイソーの種
ライフ 1パック¥63(種325粒)とダイソーの種、の比較をしてみましょう。

すると…業務スーパーと比べるとダイソーの種が12円お得、ライフと比べるとダイソーの種が6円お得、という結果になりました。

………つまり、種からかいわれ大根を育てるという行為は、2週間かけて育てる割には、大幅なメリット!という感じではない、という結論 になりました(笑)。ここでダイソーの種ではなくホームセンターの種を買って育てていたら、「実はスーパーで買ったほうが安い」といった結果が出ているかもしれません。自分で育てているから安い、などと安易に考えてはいけない ことが計算してみてよくわかりました。そのため重要なのは、

・できるだけ種を安く仕入れる
・1粒も大事にしよう
・それでも、市販よりは育てるほうが安い!そのために労力をかけるか否かが問われる。

という自分なりの結論に至りました。そこでさらに考えたいのが、「どっちが楽しいか」目線です。手間がかかる割にはお得でもなんでもない、と思ってやらないのと、それはそれで経験値アップになるのでは、といった違う楽しみを体感してみようと思うならやる、そんな感じでしょうか。

そうして私は、1パック48円の業務スーパーのかいわれ大根を買うのをやめて、12円お得なかいわれ大根の種を育てる生活をスタートさせることにしました。

単純に、成長するものを育てるという行為自体が楽しいということにすぐ気づきました(笑)。

とにかくモリモリ育ちます。かいわれ大根、すごい。

早くて10日、遅くても2週間くらいで収穫できるので、何度もくり返し育てているうちに、色々と水耕栽培のコツがわかってきました。

私なりの育て方のコツとしては…
・朝夕一度だけキッチンペーパーを湿らせる。水切りはしっかりやる。
・湿気の多い初夏~夏は湿らせる水分をできるだけ少なくする。
・窓辺など太陽のよくあたる場所に置く場合は太陽の熱で水が蒸発するのでカラカラにならないように注意。
・冬場は室内の乾燥にも注意。
・収穫が終わったらその日のうちに次の種をまく。

本日は収穫デー。

カットして水洗い。

サラダに入れたり…

生ハムにまいてみたり…種から育てているので愛着もわきますね。細かく刻んで豆腐の上に載せるなど、使い道がたくさんあります。

スプラウトのほうは、かいわれ大根よりもちょっと育てるのにコツが必要でした。芽が細いのでやや繊細 なところがあります。水をあげすぎると根腐れしやすい点などもあり、慣れるまで何度か失敗しました。

それでも、くり返すうちにそれなりに手慣れてきました。やはり習慣は力なりです。大切なのはキッチンペーパーの水分量、湿らせ具合ですね。水が多すぎるとどうしても根腐れぎみになります。

スプラウトは1~2回の食事で食べきってしまうほどですが、それでもコストが市販よりはるかに安いと思うと嬉しい気持ちになります。

その他、赤茎かいわれ大根にも挑戦してみました。こちらもかいわれ大根と同じくらい、すくすくと育ちました。

現在、使っている水切りトレーは3個(330円)。これを収穫したらその日につぎの種をまく、という形でくるくると循環させています。それぞれのトレーがそれぞれの成長リズムで育ち、収穫を迎えるので、朝の食卓にほどよくかいわれ大根やスプラウトが出るようになりました。

この2種の水耕栽培とは別で、ベビーリーフの水耕栽培も同時期にスタートしたので、次回はベビーリーフについての話題を更新します。かいわれ大根・スプラウト・ベビーリーフのかけ合わせにより、どのくらい朝のサラダの節約ができかたをご紹介しますね。

ひとつの食品のささやかな節約に対する取り組みですが、やる前とやった後では暮らしの中のささやかなしあわせがアップしました。芽がでて伸びていく楽しさ、収穫の楽しさなど、お金の節約のうれしさにプラスして、新しいことに挑戦する楽しさが増えた ように思います。皆さんもよかったらやってみてください。

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