自分の浪費支出、見直してみませんか?
「お金のはなし」第2回では、浪費の見える化 をテーマにします。
前回ご紹介した資産の定点観測が習慣化してきたら、次は“ 無駄づかい ”を把握してみましょう。
「これ、無駄かも?」と思ったら
誰にでも、「これって無駄遣いかも」「ちょっと使いすぎたかも」と思う出費があるはずです。
例えば──
・お酒やお菓子
・ゲームや漫画の課金
・タバコ、ギャンブル(競馬・パチンコなど)
・美容やファッション(必要以上の洋服、ネイル、コスメなど)
・コンサートや観劇、推し活、コレクション など
全部を記録するのは大変なので、まずは気になる支出だけピックアップして、1ヶ月の金額を調べてみてください。
資産管理ができるようになると、「次は家計簿だ!」と細かく支出を記録したくなりますが、人間の脳はそんな単純に手間なことを継続したがりません。そこで、まずは特定の浪費だけを抜き出して記録してみるのです。
私の場合:お酒代を記録してみた
私は離婚後のストレスから、ほぼ毎日お酒を飲んでいました。
「つらいんだから、飲まずにはいられない」と感じて、特に好きだった格安ワインを2日で1本ペースで空けていたほどです。
浪費と自覚はしつつも、少しでも安く買おうと、12本入りのワインを箱買いしてみました。
「4ヶ月かけて飲もう(=月3本)」と決めたのに、気づけばあっという間に空っぽに…。
「このままじゃアルコール依存症になりそう…」と不安を感じた私は、まず自分の酒代がいくらかかっているか、1ヶ月分を記録してみることにしました。
結果は、月7,000〜8,500円。年間にすると約93,000円です。
これを10年で計算すると…93万円、20年なら186万円。
少しの節約が、将来を変える
例えば、お酒代を月5,000円に抑えると:
※7,000~8,500円の平均をとってここでは7,750円で試算しました。
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月2,750円の節約
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年間33,000円
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20年で66万円
この金額を投資に回せば、利息だけで20年で約23万円になる可能性も(年利3%で試算)。
浪費していたお金を、ほんの少し減らすだけで、20年後には24万円もの価値を生み出せるとしたら、月々2,750円の重みが変わってきます。
この計算をもとに節約意識が高まり、最終的に私は月1,500円までお酒代を減らすことに成功しました。
月7,750円使っていた頃と比べると差額は月6,250円。これを20年投資すれば、利息約52万円。とても大きな金額です。
大事なのは「我慢」ではなく「楽しむ工夫」
節約=我慢では長続きしません。
私にとっては、浪費を記録したことがきかけで、それを減らすことがゲームのように楽しくなり、今では生活の一部に。
自営業で収入が安定しづらい私にとって、「支出を減らして投資に回す」ことは、将来の安心を育てる手段になりました。
まずは“数字で把握”してみよう
浪費や娯楽も人生の彩りです。無理にやめる必要はありません。
けれど、数字で見えると「このくらいなら減らせそう」と思えることも。
そして、浮いたお金が未来にどう育つかを知れば、日々のお金の使い方が変わってきます。
あなたの浪費、数字で見てみませんか?