我が家で時々買っていた桃屋のきざみにんにくが無くなったので、そろそろ買おうと思ったのですが、ここ2年くらいの 物価の値上がりがすごいので自作することにしました。
これは2023年にロピアで撮っていたものなので価格が変わっているかも知れませんが、昨年は125gで239円でした。
こちらも2023年、ライフで125g354円。(ロピアとの純粋な差額115円…これはなかなか大きいですね)
こちらは2024年、阪急オアシスで125g302円
こちらは西友で、プライベートブランド品 110g 246円と、230g 581円。
今回は「きざみ」のにんにくで調べているので、参考程度にチューブタイプも見ておきますと、業務スーパーで43gのおろしニンニクが81円でした(2023年時)
ちょっと古いデータばかりですが大幅には変わってないとして、グラム計算してみます。
ライフ 125g 354円……354÷125=2.832(桃屋)
オアシス 125g 302円……302÷125=2.416(桃屋)
西友 110g 246円……246÷110=2.236(プライベートブランド)
230g 581円……581÷230=2.526(桃屋)
業務スーパー 1000g 591円……591÷1000=0.591(プライベートブランド)
→※2人暮らしの家庭でなかなか消費しきれる量ではないので検討から除外
…ということで、最も安い桃屋の小瓶はロピアに軍配。
ただ、ロピアはすべて現金払いしかできないお店なので、ペイ払いでポイントを貯めたりカード払いでポイント還元を得られない点をみると、ロピア一択なのかはわからなくなります。
※これまでブログでは手書きの紙で計算してきましたが、パワー不足によりテキストで。m(_ _)m
桃屋のきざみにんにくの原材料を見てみましょう。
なたね油
食塩
砂糖
チキンブイヨン
ガーリックオイル
唐辛子
黒こしょう
原材料はとてもシンプルで、どこの家庭にもあるもの。(ガーリックオイルは、オイルにガーリックの香り付けしたもの)。保存料などが入ってないのは、砂糖と塩がそれなりの量があるからだと考えられますね。
細かい配合比率は分かりませんが、まあ適当にマネしてみましょう(笑)。
ちなみに塩分は100gに対して3g入っていると栄養成分のところに記載がありました。
125gで計算すると…
3÷100=0.03%の含有量
125g×0.03%=3.75g
つまり、125gビンの中に入っている塩分は3.75g。
しっとりした塩(湿り気のある塩)は小さじ1でだいたい5gほどなので、小さじ4分の3くらいがこのビン一つに入っているくらいでしょうかね。
※精製塩なら小さじ1で6gです。
スーパーで買ってきたにんにくをほぐし、
皮をむき…
スライスし…
あとはひたすら刻む。
このきざみにんにくを半分に分けて2種の保存をします。
①生きざみにんにくを、油・塩・唐辛子に漬け込むもの
②きざみにんにくに油・塩・唐辛子を加え、加熱して保存。
ビンを鍋で煮沸消毒し、乾かす。
生のきざみにんにくは、そのまま油・塩・唐辛子を適当に混ぜて瓶詰め。
これは、パスタ料理などで最初に油と一緒に炒めるなど、料理に使います。生にんにくのため、保存にはそれなりの塩が必要になります。桃屋は3.75gの塩分量だったのでそれにあわせて小さじ4分の3を混ぜ込みました。
残りのにんにくは、ひたひたの油で軽く加熱。
桃屋の原材料に記載の通り、塩と砂糖とチキンブイヨン、唐辛子を少々。配合は適当です。黒こしょうは子どもが苦手なので省きました。
想像ですが、旨味をたすためにチキンブイヨンと砂糖が入っていると思うので、シンプルな味にしたければ油・塩・唐辛子だけでも十分でしょう。
加熱するのは、そのままご飯や野菜にかけて食べられるくらい、生にんにく感を無くすため。ただ、加熱しすぎるとにんにくが柔らかくなりすぎてつぶれてしまうので、粒感が残るように、ほどほどで止めたほうがよいでしょう。もちろん焦げるほど炒めてもいけません。
調べてみたところ、桃屋のにんにくは小さめのにんにく30粒が入っているそうです。
中サイズくらいのにんにく片はだいたい1個5gくらいなので、小粒だと3gほどとして…
3g×30粒=90g…にんにくの量
125g-90g=35g…油と調味料の重さ
90+35=125g総量
…こんな感じでしょうか。実際にはにんにくはもう少し軽いと思うので、油のほうが多くてこの重さになってる気がします。
使用する油は、なたね油でもオリーブオイルでも。使いたい料理がパスタなどイタリアン系が多いならオリーブオイルで。中華料理などに使うことが多いならなたね油で。我が家はほぼパスタに使うのでオリーブオイルで作りました。
スーパーでは国産にんにくが1個215円~323円。これでは125gの桃屋のにんにくの量を用意するにはとうてい及ばず、価格があわなくなってしまいます。
要するに、桃屋のにんにくは中国産にんにくが使われているのです。それをマネて中国産にんにくで手作りする場合ですが、数個をネット入りで売っていたり、むきにんにくとして売っているなど、スーパーによって売り方も値段もかなり幅があり、ここで比較するのがちょっと難しい。
そのため、非常にざっくりした結論を言うと、きざんだにんにく90gを使って、油と塩をまぜて、ロピアの239円より安くなるなら買うよりはるかにお買い得、くらいな感じでよしとする(笑)。中国産のにんにくを使えば、そこそこ割安で作れると思います。また大家族なら、大容量の業務スーパーのむきにんにくを買えば、恐らくハチャメチャにお買い得となるでしょう。
そこで自分なりに考えた結論としては…
①自分で作るのが楽しいから自作する…心理的メリットを取る。
②ビンを買わずに作れる…物を買うときは容器も一緒に買っている。その値段を払わないで済む。にんにくの価格比較は難しい…コストメリットを容器削減部分で取ったことにする。
③国産にんにくで日本の農家を応援し、良質な塩と油で作る…値段よりも味と気分を取る。
…こう考えることで、残りの人生できざみにんにくを自作することに決めました。
自分が生まれてきた社会にはスーパーが当たり前のように存在していて、数多くの食品メーカーがたくさんの商品を販売していて、陳列棚には何でも当たり前のように並んでいるから、疑問も持たずに手を伸ばして買ってしまう。でもよく考えると、3世代前には存在していなかったものが大半で。選択肢の多い食文化は食卓に豊かさをを与えてくれたけれども、豊かになった今は、「選ぶ豊かさ」に飽きていて、もっと、「自分で暮らしを楽しむ」「自分でもう少し関与する」というところに楽しさを見出そうとしていくんじゃないか。つまり、選ぶことはもう十分やってきたから、これからは選ばないという自由もあっていいのでは、と。
数十年間ひたすら労働をして賃金を得て、日々何にお金を使って何を手に入れているのかを考える時に、今手を伸ばしているものの価値は価格に対して妥当なのかどうか、を見直してみたくなっているのは、自分が年をとって経験値が増えてきたからか、それとも経済的ゆとりがなくなっているからか…。
考えてみると、農家さんが野菜を作ってくれているから自分が作らなくてよく、食品メーカーさんが大量仕入れ、大量生産で1個の値段をさげて生産してくれているから自分が手間ひまかけて下準備しなくてよくなっている。にんにくは誰かが刻んでくれるし、調味料を美味しく組み合わせて瓶詰めして手頃な価格で売ってくれている。それはとても有り難いことだと思う。社会はこうして回っているのだから、労働で得た賃金を感謝して社会経済の循環に使えばいいとも思う。そもそも、桃屋のきざみにんにく瓶には、保存料も着色料も添加物も入ってないので、300円を払って企業が作ったものを買ってもいいとも思う。でもその300円は、自分が頑張って働いた300円でもあり、自分で作るともう少し値段を下げることができる…。
豊かな時代になった今、選ばない自由に気がついて、自分で作ろうかなとひらめいて。
…せっかくなら日本の生産者を応援しようかな、良質な製油会社が長く存続してほしいから、いい油を選ぼうかな、と思う。
桃屋のきざみにんにくを作るのをやめて自作しようと考えたことをきっかけに、ちょっといい国産にんにく、いい国産油はどれなのか、調べてみようかなぁ、なんて思うのでした。